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【ドイツ旅行④】ドレスデン【旧市街】

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大学街から出て、ドレスデン中央駅を抜け、旧市街のある方向へ向かう。

ドレスデン中央駅の北側からエルベ川の間が旧市街だ。駅前の通りには新しい建物があり、ショッピングモールになっている。綺麗で実用的だが退屈でもある。ショッピングモールを通り抜けると街の雰囲気が急に変わる。古いレンガ造りの建物が現れ、中世のヨーロッパのような街並みになる。ドレスデンは第二次世界対戦の時に街のほとんどが爆撃で破壊された。この旧市街はその破壊から免れたのか、それとも再建されたのだろうか。

旧市街を練り歩く。数年前に一度見た町並みをまた見る。あーここ見たことあるな、ここもよく覚えてる、と一人でうんうん頷いて懐かしくなってしまう。

前に来た時は冬だった。天気もあまり良いとは言えなかった。初夏のドレスデンはうつくしい。草花は色付き、空は青さまでもが暖かく見える。街行く人の表情もやわらかい。それは僕を安心させる。

旧市街を歩きエルベ川まで向かう。川沿いのレストランのテラスでたくさんの人が食事をしたり、飲み物を飲んでいる。おじいさんが川を眺めたり、子供たちが走り回って遊んでいる。

僕たちは美術館のあるエリアへ行き、空いているベンチに座ってフーゴを飲む。どこからか音楽がきこえる。音を辿っていくと、階段の下でギターを弾いている男がいた。階段の下は建物に囲まれていてまわりからは見えにくい。そのシャイなギター弾きの演奏を階段の上で聞きながらまたフーゴをあおる。

これからどうする?家は新市街の奥にあるけれど、と彼女が言う。トラムならすぐ行けるけど新市街も見たい?

うん、ぜひ見たい。歩いていけるなら歩いて行きたい。景色もみたいから。僕は返した。

二人でエルベ川を渡す大きな橋を渡る。新市街に入るとフリードリヒ・アウグスト一世の金色の像がある。数年に前にも同じものを見た。またこの場所に来てこれを見るとは。静かな感動を感じた。数年前にこれを見た後に新市街で一人ドナー・ケバブを食べた。その後急に降りだした雨の中、街を散策して、ホステルに戻りまた近くのチャイニーズ・レストランでビールを飲んでヌードルを食べた。その後部屋で一緒になった香港や中国人からの留学生たちと楽しく話をしたのを覚えている。そのうちの一人の中国人の女の子が僕に尋ねた。日本の人は中国人のことがきらいなの?僕は彼女に答えた。きらいだと思っている人がいるのは事実だと思う。でも全員じゃないよ。そしてきらいだと言ってる人のほとんどはちゃんと中国の人と話したことがなかったり、中国人の友達がいないだけなんだと思う。彼女は少し首をかしげて、そうなんだ、という反応をした。人は実体のないものでも簡単に好きだと思ったり、きらいだと思ったりする。僕にとってこの金色の像は、ドナーとチャイニーズ・ヌードルとドイツのビールと同じ部屋の留学生たちの記憶の象徴だ。なにをした人なのかは知らないが、僕にとってはその像はマルチカルチュアルな世界の平和の象徴となっている。