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【流れに逆らってもそれでもアンバーは歌う】The Japanese House - Swim Against the Tide 【EP】

 

■The Japanese House

The Japanese Houseはロンドンを中心に活動するアンバー・ベインによるソロ・プロジェクトだ。

The Japanese Houseはクールなギターのリフにあたたかいシンセサイザーの音をうまく混ぜてドリーミィな雰囲気をつくり上げている。そこに少し気怠い感じにアンバーが声をいれる。

複雑な感情をどうにか伝えようと丁寧に言葉を選んだり、時には残酷な欲望も率直に歌う。

 

Swim Against the Tide

今回は彼女の作品の中でも特に心打つEP、Swim Against the Tideについて書く。

 

このEPはこの4曲から構成されている。

Swim Against the Tide

Face Like Thunder

Good Side In

Leon 

 

Swim Against the Tide

最初の曲Swim Against the Tideはトロピカルなシンセサイザーの音からはじまり、気持ちのいいノイズが混じるクリックがそこに加わる。

やわらかい朝のような雰囲気のなかで過去のハート・ブレイキングな体験と素直な告白が歌われる。

 

Sprit grows when love goes away.

魂は愛が去るときに成長する

And I'm still thinking of a new way to say that I'm missing you.

でもあなたのことを恋しいって他の方法で伝えられないかってまだ考えている

 

Face Like Thunder

このEPのなかでもこの曲はかなり秀逸だ。

愛に怒りが混じる。それでもまだ強い愛が彼女のなかに残っていて、それを吐き出すかのように歌う。

 

Say sorry for a while, for a while, for a while

ずっと、ずっと、ずっと謝りつづけてよ

You know I didn't mean it

本気じゃないってあなたはわかってると思うけど

I said something terrible and I tried to redeem it

ひどいことを言ってしまったからどうにか償おうとはしたんだよ

I can be so cruel although I don't seem it

そうは見えないかもしれないけど、わたしはすごく残酷にもなれるんだからね

 

Good Side In

フォークなアルペジオから導入していき、ダイナミックなビートとサンプリングで派手に展開していく。The Japanese Houseの複雑なアレンジのなかでもこれは特にうまく調和が取れている。

 

As she started to change

彼女は変わり始めたけれど

I remained the same

わたしはそのままだった

I played the game

堂々と戦ったよ

Not too much to sustain

そんなに強くはないけれど

I dont't mind the weight

重みなら気にしないから

 

Leon 

きれいな音響が響く中でアンバーがレオンを呼ぶ。

歌詞をみる限りレオンには娘がいて、妻もいる。その女性はレオンの息子を身ごもっている。そんな男性に恋をするアンバーの気持ちがつづられている。そしてこれは二人の別れの曲だ。

しかし彼女は二人の別れに対して暗く考えてはいないようだ。それどころか彼のしあわせさえも思い、妻のもとに戻るようレオンに伝えている、

 

 

■潮流に抗っているということ

ひどいこともしてしまったし、自分の良い側面が見えなくなってしまったけれど、愛が去り彼女は成長した。そして今は純粋に彼のしあわせを考えることができるようになった。矛盾しているようだけれど、愛が去り彼女は愛を知ったように見える。

わずか15分で壮大な愛の変化が語られる。

 

It's hard to swim agaist the tide

流れに逆らって泳ぐのは大変だ

 

たしかにそうかもしれない。でも彼女にはそれに抗う力がある。

 

Swim Against the Tide - EP

Swim Against the Tide - EP

Clean - EP

Clean - EP

 

Pools to Bathe In - EP

Pools to Bathe In - EP

 

 日本のAmazonではこれしか取り扱いがないですが、レコードでほしい方はこちらへ。

※2月28日現在は在庫切れです。ごめんなさい。

 

 

音楽について書くことについて

音楽について書くことは苦しい。音楽は好きだし、すぐに書けると思った。だが3日頭をひねり続けて、ようやく書いた。それも無理やり。

EPを何周も何周も聞いて、歌詞を何度も何度も読み返して、どうにか彼女の気持ちを理解しようとした。歌詞はかなり詩的だし、抽象的だ。自分の理解が本当に正しいのか確証が持てない。彼女に直接会って意味を尋ねることができればと思う。

Face like Thunderってどんな顔?と。